第2章 Visual Basic 6.0 の主なウィンドウ

2.5 プロパティウィンドウ


 この節 (2.5) の見出しの一覧

 プロパティウィンドウとはプロパティウィンドウとフォームウィンドウの結び付きプロパティウィンドウの表示対象プロパティの値の参照と設定プロパティウィンドウの呼び出し方プロパティウィンドウとオブジェクトの対応関係の変更


(a) プロパティウィンドウとは

 プロパティウィンドウは、次の形 (顔) をしています。




 プロパティウィンドウは、各種のプロパティの値を見たり設定したりするための召使です。これを使うことによって、フォームのプロパティの値、またはフォームの上に張り付けられたコントロールのプロパティの値を見たり設定したりできます。言わば、これはプロパティに関する専用エディタです。


 プロパティとは、辞書によると“所有物”とか“特性”というような意味ですが、こう考えるよりも詳細情報種別または詳細情報そのものだと捉らえる方が分かりやすいでしょう。こう捉らえると、フォームのプロパティとは、フォームの詳細情報種別または詳細情報のことですし、コントロールのプロパティとは、コントロールの詳細情報種別または詳細情報のことだということができます。

 --- プロパティウィンドウは、後述のコードモジュールのプロパティの値(例えばコードモジュールのオブジェクト名) を見たり設定したりする場合にも使います。---

 

(b) プロパティウィンドウとフォームウィンドウの結び付き

 プロパティウィンドウは、本来ならばそれぞれのフォームウィンドウ (およびコードウィンドウ) ごとにあってもよさそうですが、スペースの関係からディスプレイ画面上に同時に一つ (正確には Visual Basic 一つに対して一つ) だけしか登場させることができないようになっています。

 したがって、ディスプレイ画面上に複数のフォームウィンドウ (やコードウィンドウ) が登場しているときには、一つのプロパティウィンドウを切り換えながら使うことによって、どれか一つのフォームウィンドウ (またはコードウィンドウ) と連携プレーをさせることになります。

 プロパティウィンドウとフォームウィンドウ (またはコードウィンドウ) との結び付きは、プロパティウィンドウの1行目 (即ちタイトルバー) に記載されています。この結び付きを変更するには、フォームウィンドウ (またはコードウィンドウ) をクリックしてください。こうすれば、プロパティウィンドウは、今クリックしたものと結び付くことになります。


(c) プロパティウィンドウの表示対象

 フォームウィンドウと結び付いているプロパティウィンドウは、フォームのプロパティを表示している場合とフォームに張り付けられた各種のコントロールのプロパティを表示している場合があります。後者の場合の注意事項ですが、フォームの上には、いろいろなコントロールを幾つも張り付けることができるので、プロパティウィンドウがどのコントロールのプロパティを表示しているのか、その対応関係に気を付けてください。

 表示されているプロパティがどれのものかということは、プロパティウィンドウの2行目 (タイトルバーのすぐ下) に記載されています。即ち、フォームのプロパティを表示している場合はフォーム名Form という文字列が記載されていますし、コントロールのプロパティを表示している場合はコントロール名コントロールの種類 (TextBox とか CommandButton) が記載されています。

 因みに、フォームおよびコントロールなどを総称してオブジェクトと呼びます。この用語を用いると、プロパティウィンドウの2行目には、オブジェクト名が記載されているということができます。


(d) プロパティの値の参照と設定

 プロパティウィンドウの中央のタブの中は、左側にプロパティの名前、右側にプロパティの値を記載した一覧表になっています。

 例えば、あるオブジェクトの色を塗るには、そのオブジェクトの BackColor というプロパティの名前をクリックして反転表示にしてから、その右の欄に適当な色の値を設定してください。色の値を設定するには、プロパティの値の欄の右端の下向き三角印のボタンをクリックするとパレットが現れますから、その中の色をクリックしてください。


(e) プロパティウィンドウの呼び出し方

 プロパティウィンドウを呼び出すには、上図のボタン、即ちメインウィンドウのツールバーの中のプロパティウィンドウボタンをクリックしてください。

 または、メインウィンドウ表示(V) というメニュータイトルを開いて、その中のプロパティウィンドウ(W) というメニュー項目をクリックしてください。

 なお、どのフォームのオブジェクトのプロパティを対象にするのかを明確にするために、呼び出し操作の前か後に、フォームウィンドウをクリックしてフォーカスをあてることが必要です。

 因みに、このプロパティウィンドウを呼び出す操作は、プロパティウィンドウが既にディスプレイ画面上のどこかに登場している場合にも有効です。即ち、ディスプレイ画面上に数多くのウィンドウが重なっていて、どこにプロパティウィンドウがあるのかを探すのが面倒なときには、この操作をすることでプロパティウィンドウをディスプレイ画面の前面に浮き上がらせることができます。

 プロパティウィンドウを使わないときには、最小化することもできますし、ディスプレイ画面上から消すこともできます。最小化するには、プロパティウィンドウの右上端の下線印最小化ボタンをクリックしてください。ディスプレイ画面上から消すには、プロパティウィンドウの右上端のX印閉じるボタンをクリックしてください。


これらの操作方法は、既におなじみのものです。一般に、こういった操作の共通性に着目すると、覚えた操作を広く応用できるようになります。


(f) プロパティウィンドウとオブジェクトの対応関係の変更

 プロパティウィンドウは、ディスプレイ画面上のどれか一つのフォームウィンドウ (またはコードウィンドウ) と結び付いていて、その中のある一つのオブジェクトのプロパティを表示しています。プロパティウィンドウの2行目 (タイトルバーのすぐ下) には、そのオブジェクト名が記載されているので、プロパティウィンドウとオブジェクトの対応関係は一目瞭然です。

 プロパティウィンドウとオブジェクトとの対応関係を変更するには、フォームウィンドウ (またはコードウィンドウ) をクリックしてフォーカスをあててください。この操作はフォームウィンドウの場合、どの部分をクリックするかによって次の違いがあります。

 あるフォームウィンドウフォーム部分をクリックすると、プロパティウィンドウは、そのフォームウィンドウと結び付いてそのフォームプロパティを表示します。そのフォームに対応づけられるわけです。

 あるフォームウィンドウの上に張り付けられている (メニュー以外の) あるコントロールをクリックすると、プロパティウィンドウは、そのフォームウィンドウと結び付いてそのコントロールプロパティを表示します。そのコントロールに対応づけられるわけです。

 この対応づけに気をつかわずにプロパティウィンドウを呼び出す操作方法もあります。それは、目指すフォームやコントロールの上でマウスの右ボタンをクリックして、ポップアップメニューを表示させて、その中のプロパティ(R) というメニュー項目をクリックするという操作方法です。



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