基本仕様 ツーピース通信 設定リファレンス | 前の章 次の章 |
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この章ではツーピーススタイルのアプリケーションを動作させる際に必要な設定事項を記述しています。ツーピースの通信方式によって 2 つの節に分かれており、さらにソースコードでの設定、構成ファイルでの設定と 分類してまとめてあります。
アドレスはセントラル (サーバ) 側、ローカル (クライアント) 側の双方で行う必要があります。
セントラル側の設定は、CentralMain モジュールに記述します。次のソースコードの、青太字の部分がアドレスを表す値になっています。
(VB の場合)
Private MyURI As System.Uri = New System.Uri("http://localhost:8080/REMOTING")
Private EnsureSecurity As Boolean = True
(C# の場合)
private System.Uri MyURI = new System.Uri("http://localhost:8080/REMOTING");
private bool EnsureSecurity = false;
このアドレスは、サーバが待ち受けを行う URL として登録されます。ローカル側で設定するアドレスは、ここに設定した値の示すアドレスにアクセス可能な URL でなければなりません。
ローカル側の設定は、クラスモジュール Ae_MsgL9 に記述します。次のソースコードの、青太字の部分がアドレスを表す値になっています。
(VB の場合)
Friend Shared ServerURL As String = "http://localhost:8080/REMOTING"
(C# の場合)
internal static string ServerURL = "http://localhost:8080/REMOTING";
このアドレス文字列は、一般化すると次のような意味を持っています。
http | :// | localhost | : | 8080 | / | REMOTING |
(1) | (2) | (3) | (4) |
(1) | プロトコルを表現します。 http を指定するとリモート処理で HttpChannel を使用します。 tcp を指定するとリモート処理で TcpChannel を使用します。 |
(2) | ホストコンピュータ名を表現します。 セントラル側では、必ず localhost と記述します。 ローカル側では、セントラルピースの稼働するサーバコンピュータを DNS 名、または IP アドレスで記述します。ネットワーク環境によっては NetBios 名を指定することも可能です。 1 機のコンピュータでループバックテストを行うのであれば、localhost と記述します。 |
(3) | 待ち受けポート番号を表現します。 この値はセントラル側とクライアント側で等値にします。お使いのネットワーク環境で使用可能な番号を記述してください。 |
(4) | 固有名を表現します。 この値はセントラル側とクライアント側で等値にします。URL として使用可能な文字列を記述してください。 |
この規則に従って、環境に応じた適切なアドレスを設定してください。
.NET リモート処理のセキュリティ機能を有効にし、ユーザ認証を行うようにするための設定です。この設定はセントラル、ローカルの双方で同じ値を記述する必要があります。異なる値を記述すると、アプリケーションは正常に動作しません。
セントラル側の設定は、CentralMain モジュールに記述します。次のソースコードの、青太字の部分がセキュリティ機能の設定を表す値になっています。
(VB の場合)
Friend Shared EnsureSecurity As Boolean = False
(C# の場合)
internal static bool EnsureSecurity = false;
ローカル側の設定は、クラスモジュール Ae_MsgL9 に記述します。次のソースコードの、青太字の部分がセキュリティ機能の設定を表す値になっています。
(VB の場合)
Friend EnsureSecurity As Boolean = False
(C# の場合)
internal static bool EnsureSecurity = false;
この値が True の場合、セキュリティ機能は有効になり、ユーザ認証が行われます。
この値が False の場合、セキュリティ機能は無効になり、ユーザ認証は行われません。
なお、HttpChannel を使用したリモート処理方式では、セキュリティ機能を有効にすることはできません。セキュリティ機能を有効にできるのは TcpChannel を使用した場合だけです。セントラル側で HttpChannel を使用するように設定し、かつセキュリティ機能を有効にするように設定されている場合、CentralMain は起動直後にメッセージを表示して停止するようになっています。.NET Framework が HttpChannel でのセキュリティ機能をサポートしていないため、このような仕様になっています。
OS にログインしているユーザ情報を使用して認証を行うための設定です。この設定はローカル側でのみ有効です。
設定は、クラスモジュール Ae_MsgL9 に記述します。次のソースコードの、青太字の部分が Windows 統合認証の設定を表す値になっています。
(VB の場合)
Friend UseDefaultCredentials As Boolean = False
(C# の場合)
internal bool UseDefaultCredentials = true;
この値が True の場合、Windows 統合認証を使用します。この場合、OS にログインしているユーザ情報で認証を受けます。この設定では、アプリケーション実行時にログインウィンドウは表示されません。
この値が False の場合、Windows 統合認証を使用しません。この設定では、アプリケーション実行時にログインウィンドウが表示され、ユーザ名とパスワードの入力が必要になります。
ユーザ認証失敗時の再試行可能回数を設定できます。この設定はローカル側でのみ有効です。
設定は、クラスモジュール Ae_MsgL9 に記述します。次のソースコードの、青太字の部分がリトライ可能回数の設定を表す値になっています。
(VB の場合)
Friend maxRetryCount As Integer = 3
(C# の場合)
internal int maxRetryCount = 3;
設定した数値の回数だけログイン試行が可能です。この回数を消費してもログインに成功しなかった場合、アプリケーションは起動されずに強制終了します。
セントラルのサーバに接続可能なセッション数の制限値です。この設定はセントラル側でのみ有効です。
設定は CentralMain モジュールに記述します。次のソースコードの、青太字の部分が最大同時接続セッション数の設定を表す値になっています。
(VB の場合)
Private ActiveMax As Integer = 9
(C# の場合)
private int ActiveMax = 9;
この値を超える数のセッションは接続できません。セッションの数とは、通常はアプリケーションの数になりますが、アプリケーションの構造によっては 1 アプリケーションで複数のセッションを使用することもあります。
最大同時接続セッション数は、CentralMain ツールの MAX コマンドで動的に変更することができます。したがってこの設定は初期値という意味を持っていることになります。
セントラルからローカルの実行状況を監視するタイマの間隔を設定します。この設定はセントラル側でのみ有効です。
この項目の設定はソースコードではできません。必ず構成ファイルを用いて設定します。
アドレスはセントラル (サーバ) 側、ローカル (クライアント) 側の双方で行う必要があります。
セントラル側およびローカル側、いずれの設定も app.config の appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分がアドレスを表す値になっています。
<add key="CentralServerURL" value="http://localhost:8080/REMOTING"/>
セントラル側ではこのアドレスは、サーバが待ち受けを行う URL として登録されます。ローカル側で設定するアドレスは、ここに設定した値の示すアドレスにアクセス可能な URL でなければなりません。
このアドレス文字列は、一般化すると次のような意味を持っています。
http | :// | localhost | : | 8080 | / | REMOTING |
(1) | (2) | (3) | (4) |
(1) | プロトコルを表現します。 http を指定するとリモート処理で HttpChannel を使用します。 tcp を指定するとリモート処理で TcpChannel を使用します。 |
(2) | ホストコンピュータ名を表現します。 セントラル側では、必ず localhost と記述します。 ローカル側では、セントラルピースの稼働するサーバコンピュータを DNS 名、または IP アドレスで記述します。ネットワーク環境によっては NetBios 名を指定することも可能です。 1 機のコンピュータでループバックテストを行うのであれば、localhost と記述します。 |
(3) | 待ち受けポート番号を表現します。 この値はセントラル側とクライアント側で等値にします。お使いのネットワーク環境で使用可能な番号を記述してください。 |
(4) | 固有名を表現します。 この値はセントラル側とクライアント側で等値にします。URL として使用可能な文字列を記述してください。 |
この規則に従って、環境に応じた適切なアドレスを設定してください。
.NET リモート処理のセキュリティ機能を有効にし、ユーザ認証を行うようにするための設定です。この設定はセントラル、ローカルの双方で同じ値を記述する必要があります。異なる値を記述すると、アプリケーションは正常に動作しません。
セントラル側およびローカル側、いずれの設定も app.config の appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分がセキュリティ機能の設定を表す値になっています。
<add key="EnsureSecurity" value="False"/>
この値が True の場合、セキュリティ機能は有効になり、ユーザ認証が行われます。
この値が False の場合、セキュリティ機能は無効になり、ユーザ認証は行われません。
設定値 (value 属性) の大文字・小文字は区別されません。True も true も同じ意味になります。
なお、HttpChannel を使用したリモート処理方式では、セキュリティ機能を有効にすることはできません。セキュリティ機能を有効にできるのは TcpChannel を使用した場合だけです。セントラル側で HttpChannel を使用するように設定し、かつセキュリティ機能を有効にするように設定されている場合、CentralMain は起動直後にメッセージを表示して停止するようになっています。.NET Framework が HttpChannel でのセキュリティ機能をサポートしていないため、このような仕様になっています。
OS にログインしているユーザ情報を使用して認証を行うための設定です。この設定はローカル側でのみ有効です。
設定は app.config の appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分が Windows 統合認証の設定を表す値になっています。
<add key="UseDefaultCredentials" value="False"/>
この値が True の場合、Windows 統合認証を使用します。この場合、OS にログインしているユーザ情報で認証を受けます。この設定では、アプリケーション実行時にログインウィンドウは表示されません。
この値が False の場合、Windows 統合認証を使用しません。この設定では、アプリケーション実行時にログインウィンドウが表示され、ユーザ名とパスワードの入力が必要になります。
設定値 (value 属性) の大文字・小文字は区別されません。True も true も同じ意味になります。
ユーザ認証失敗時の再試行可能回数を設定できます。この設定はローカル側でのみ有効です。
設定は app.config の appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分がリトライ可能回数の設定を表す値になっています。
<add key="MaxRetryCount" value="3"/>
設定した数値の回数だけログイン試行が可能です。この回数を消費してもログインに成功しなかった場合、アプリケーションは起動されずに強制終了します。
セントラルのサーバに接続可能なセッション数の制限値です。この設定はセントラル側でのみ有効です。
設定は app.config の appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分が最大同時接続セッション数の設定を表す値になっています。
<add key="MaxSessions" value="9" />
この値を超える数のセッションは接続できません。セッションの数とは、通常はアプリケーションの数になりますが、アプリケーションの構造によっては 1 アプリケーションで複数のセッションを使用することもあります。
最大同時接続セッション数は、CentralMain ツールの MAX コマンドで動的に変更することができます。したがってこの設定は初期値という意味を持っていることになります。
セントラルからローカルの実行状況を監視するタイマの間隔を設定します。この設定はセントラル側でのみ有効です。
設定は app.config の appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分が生存監視タイマ間隔の設定を表す値になっています。
<add key="WatchAliveInterval" value="0" />
この設定値の単位は「分」です。
ローカルピースからは、この間隔ごとに生存確認信号が送出されます。セントラルピースでは、この設定値に 5 分を加算した間隔ごとにローカルからの通信状況をチェックし、最新の着信時刻が前回チェックした時刻以前であれば (つまり前回チェック後に一度も着信が無ければ) 、ローカルからの通信が途絶えているものと判断します。
なお、設定値を "0" にすると、生存監視は行われません。
サーバ側が IIS でホストされる方式には、次の 2 種類があります。
これらの方式は、設定上多くの共通点がありますのでまとめて説明します。相違点についての説明が記述されていない部分は、どちらの方式にも適用できるものとしてご覧ください。
これらの方式の場合、セントラル側の設定をソースコードで記述することはできません。セントラル側の設定は必ず構成ファイル web.config を用いて行います。
ローカル側の設定は、クラスモジュール Ae_MsgL9 に記述します。次のソースコードの、青太字の部分がアドレスを表す値になっています。
(Visual Basic, .NET リモート処理方式の場合) Friend Shared ServerURL As String = "http://localhost:80/CentralWeb/Communicator.rem" (Visual Basic, HTTP ダイレクト方式の場合) Friend Shared ServerURL As String = "http://localhost:80/CentralWeb/AppRequest.appmsg"
(C#, .NET リモート処理方式の場合) internal static string ServerURL = "http://localhost:80/CentralWeb/Communicator.rem"; (C#, HTTP ダイレクト方式の場合) internal static string ServerURL = "http://localhost:80/CentralWeb/AppRequest.appmsg";
このアドレス文字列は、一般化すると次のような意味を持っています。
http | :// | localhost | : | 80 | / | CentralWeb | / | Communicator.rem |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) |
(1) | プロトコルを表現します。http, または https が使用可能です。https を使用するには IIS での設定が必要です。開発環境のデバッグ用 Web サーバで https を使用することはできません。 |
(2) | ホストコンピュータ名を表現します。 ローカル側では、セントラルピースの稼働するサーバコンピュータを DNS 名、または IP アドレスで記述します。ネットワーク環境によっては NetBios 名を指定することも可能です。 1 機のコンピュータでループバックテストを行うのであれば、localhost と記述します。 |
(3) | 待ち受けポート番号を表現します。 開発環境におけるセントラル側のデバッグ用 Web サーバでは、ポート番号が動的に決定されるようになっていますのでこの設定を変えてポート番号を固定するようにし、適切な値を設定します。 運用環境におけるセントラル側では、IIS Web サーバのデフォルトポート番号は 80 (http) あるいは 443 (https) になっていますので、変更していなければこれを記述します。変更されている場合、使用しているポート番号を記述します。なお、デフォルト通りの場合、ポート番号そのものの指定を省略できます(コロンを含めて)。 ローカル側では、セントラルで設定したポート番号を記述します。 |
(4) | Web サイトのディレクトリ名を表現します。 開発環境におけるセントラル側では、Visual Studio ソリューションに含まれる Web サイトのディレクトリ名に合わせます。Web サイトのディレクトリが多階層の場合、最下層のディレクトリ名だけを記述します。たとえば Web サイトが C:\test\TestWeb というディレクトリにあるならば、TestWeb という名称になります。 運用環境におけるセントラル側では、IIS サーバの Web ディレクトリ (または仮想ディレクトリ) の名称になります。 ローカル側では、セントラルで設定したディレクトリ名を記述します。 |
(5) | 固有名を表現します。 セントラル側では、Web サーバの設定に従って決定されます。この設定の変更は可能ですが、デフォルト名称を使用することをお勧めします。 .NET リモート処理方式のデフォルト名称は Communicator.rem です。 HTTP ダイレクト方式のデフォルト名称は AppRequest.appmsg です。 ローカル側では、セントラル側で設定した名称を記述します。 |
この規則に従って、環境に応じた適切なアドレスを設定してください。
IIS のセキュリティ機能を使用し、ユーザ認証を行うようにするための設定です。セントラル側、ローカル側で食い違いがないように設定する必要があります。設定に矛盾がある場合、アプリケーションは正常に起動しません。
セントラル側の設定をソースコードで行うことはできません。構成ファイル、または IIS の環境設定で指定します。
ローカル側の設定は、クラスモジュール Ae_MsgL9 に記述します。次のソースコードの、青太字の部分がセキュリティ機能の設定を表す値になっています。
(VB の場合)
Friend EnsureSecurity As Boolean = False
(C# の場合)
internal static bool EnsureSecurity = false;
この値が True の場合、セキュリティ機能は有効になり、ユーザ認証が行われます。
この値が False の場合、セキュリティ機能は無効になり、ユーザ認証は行われません。
OS にログインしているユーザ情報を使用して認証を行うための設定です。この設定はローカル側でのみ有効です。
設定は、クラスモジュール Ae_MsgL9 に記述します。次のソースコードの、青太字の部分が Windows 統合認証の設定を表す値になっています。
(VB の場合)
Friend UseDefaultCredentials As Boolean = False
(C# の場合)
internal bool UseDefaultCredentials = true;
この値が True の場合、Windows 統合認証を使用します。この場合、OS にログインしているユーザ情報で認証を受けます。この設定では、アプリケーション実行時にログインウィンドウは表示されません。
この値が False の場合、Windows 統合認証を使用しません。この設定では、アプリケーション実行時にログインウィンドウが表示され、ユーザ名とパスワードの入力が必要になります。
ユーザ認証失敗時の再試行可能回数を設定できます。この設定はローカル側でのみ有効です。
設定は、クラスモジュール Ae_MsgL9 に記述します。次のソースコードの、青太字の部分がリトライ可能回数の設定を表す値になっています。
(VB の場合)
Friend maxRetryCount As Integer = 3
(C# の場合)
internal int maxRetryCount = 3;
設定した数値の回数だけログイン試行が可能です。この回数を消費してもログインに成功しなかった場合、アプリケーションは起動されずに強制終了します。
セントラルのサーバに接続可能なセッション数の制限値です。この設定はセントラル側でのみ有効です。
この項目の設定はソースコードではできません。必ず構成ファイルを用いて設定します。
セントラルからローカルの実行状況を監視するタイマの間隔を設定します。この設定はセントラル側でのみ有効です。
この項目の設定はソースコードではできません。必ず構成ファイルを用いて設定します。
IIS にホストされた方式の場合、アプリケーションによるアドレスの指定はローカル側にのみ必要です。セントラル側のアドレスは、Web サイトの構成によって決定されます。
ローカル側の設定は app.config の appSettings セクションファイルに記述します。次の設定例の、青太字の部分がアドレスを表す値になっています。
(.NET リモート処理方式の場合の設定)
<add key="CentralServerURL" value="http://localhost:80/CentralWeb/Communicator.rem"/>
(HTTP ダイレクト方式の場合の設定)
<add key="CentralServerURL" value="http://localhost:80/CentralWeb/AppRequest.appmsg"/>
このアドレス文字列は、一般化すると次のような意味を持っています。
http | :// | localhost | : | 80 | / | CentralWeb | / | Communicator.rem |
(1) | (2) | (3) | (4) | (5) |
(1) | プロトコルを表現します。http, または https が使用可能です。https を使用するには IIS での設定が必要です。開発環境のデバッグ用 Web サーバで https を使用することはできません。 |
(2) | ホストコンピュータ名を表現します。 ローカル側では、セントラルピースの稼働するサーバコンピュータを DNS 名、または IP アドレスで記述します。ネットワーク環境によっては NetBios 名を指定することも可能です。 1 機のコンピュータでループバックテストを行うのであれば、localhost と記述します。 |
(3) | 待ち受けポート番号を表現します。 開発環境におけるセントラル側のデバッグ用 Web サーバでは、ポート番号が動的に決定されるようになっていますのでこの設定を変えてポート番号を固定するようにし、適切な値を設定します。 運用環境におけるセントラル側では、IIS Web サーバのデフォルトポート番号は 80 (http) あるいは 443 (https) になっていますので、変更していなければこれを記述します。変更されている場合、使用しているポート番号を記述します。なお、デフォルト通りの場合、ポート番号そのものの指定を省略できます(コロンを含めて)。 ローカル側では、セントラルで設定したポート番号を記述します。 |
(4) | Web サイトのディレクトリ名を表現します。 開発環境におけるセントラル側では、Visual Studio ソリューションに含まれる Web サイトのディレクトリ名に合わせます。Web サイトのディレクトリが多階層の場合、最下層のディレクトリ名だけを記述します。たとえば Web サイトが C:\test\TestWeb というディレクトリにあるならば、TestWeb という名称になります。 運用環境におけるセントラル側では、IIS サーバの Web ディレクトリ (または仮想ディレクトリ) の名称になります。 ローカル側では、セントラルで設定したディレクトリ名を記述します。 |
(5) | 固有名を表現します。 セントラル側では、Web サーバの設定に従って決定されます。この設定の変更は可能ですが、デフォルト名称を使用することをお勧めします。 .NET リモート処理方式のデフォルト名称は Communicator.rem です。 HTTP ダイレクト方式のデフォルト名称は AppRequest.appmsg です。 ローカル側では、セントラル側で設定した名称を記述します。 |
(5) の固有名は、セントラル側で構成ファイル web.config に記述することで設定します。MANDALA.net に付属の web.config ファイルには次のように記述されています。青太字の部分が固有名の設定値になっています。
(.NET リモート処理方式に関する設定)
<system.runtime.remoting>
<application>
<service>
<wellknown mode="Singleton" objectUri="Communicator.rem" type="AppliTech.Remoting.Communicator, AppliTech.Remoting8"/>
</service>
</application>
</system.runtime.remoting>
(HTTP ダイレクト方式に関する設定)
<system.web>
<httpHandlers>
<add verb="POST" path="AppRequest.appmsg" type="AppliTech.WorkFrame.AppRequestHandler, AppliTech.WorkFrame8Cnt"/>
</httpHandlers>
<system.web>
IIS のセキュリティ機能を使用し、ユーザ認証を行うようにするための設定です。この項目はセントラル、ローカル間で食い違いのないようにする必要があります。
開発環境では、セントラル側の設定は、Web サイトのプロパティページで指定します。Visual Studio のソリューションエクスプローラのウィンドウで Web サイトのノードをクリックして選択状態にし、Shift + F4 キーを押下すると「プロパティページ」ダイアログボックスが表示されます。このダイアログボックスで、左側のページ一覧から「開始オプション」を選択し、「サーバ」項目グループにある「NTLM 認証」チェックボックスをオン状態にします。
この操作で開発テスト用 Web サーバが認証を行う動作をするようになります。
運用環境では、セントラル側の設定は、web.config ファイルの system.web セクションで記述します。次の設定例の、青太字の部分がセキュリティ機能の設定を表す値になっています。
<system.web> <authentication mode="Windows"/> <authorization> <deny users="?"/> </authorization> </system.web>
authentication 要素の mode 属性に "Windows" と記述することで、IIS が必要に応じて Windows 認証を行います。
authorization セクションにある deny 要素の users 属性に "?" と記述することで、匿名ユーザからのアクセスを拒否するようになります。つまり、アクセスするために必ずユーザ名とパスワードが必要になります。
上記の例の通りに記述すると、IIS はセキュリティ機能が有効な状態で稼働します。この記述をまったく行わないことで (もし記述されている状態であれば削除する)、セキュリティ機能は無効になります。
これらの記述についての詳細は、ドキュメント MSDN の中のトピック「ASP.NET 設定スキーマ」をご覧ください。
ローカル側の設定は app.config の appSettings セクションファイルに記述します。次の設定例の、青太字の部分がセキュリティ機能の設定を表す値になっています。
<add key="EnsureSecurity" value="False"/>
この値が True の場合、セキュリティ機能は有効になり、ユーザ認証が行われます。
この値が False の場合、セキュリティ機能は無効になり、ユーザ認証は行われません。
設定値 (value 属性) の大文字・小文字は区別されません。True も true も同じ意味になります。
OS にログインしているユーザ情報を使用して認証を行うための設定です。この設定はローカル側でのみ有効です。
設定は app.config ファイルの appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分が Windows 統合認証の設定を表す値になっています。
<add key="UseDefaultCredentials" value="False"/>
この値が True の場合、Windows 統合認証を使用します。この場合、OS にログインしているユーザ情報で認証を受けます。この設定では、アプリケーション実行時にログインウィンドウは表示されません。
この値が False の場合、Windows 統合認証を使用しません。この設定では、アプリケーション実行時にログインウィンドウが表示され、ユーザ名とパスワードの入力が必要になります。
設定値 (value 属性) の大文字・小文字は区別されません。True も true も同じ意味になります。
ユーザ認証失敗時の再試行可能回数を設定できます。この設定はローカル側でのみ有効です。
設定は app.config ファイルの appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分がリトライ可能回数の設定を表す値になっています。
<add key="MaxRetryCount" value="3"/>
設定した数値の回数だけログイン試行が可能です。この回数を消費してもログインに成功しなかった場合、アプリケーションは起動されずに強制終了します。
セントラルのサーバに接続可能なセッション数の制限値です。この設定はセントラル側でのみ有効です。
設定は web.config ファイルの system.web/appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分が最大同時接続セッション数の設定を表す値になっています。
<add key="MaxSessions" value="9" />
この値を超える数のセッションは接続できません。セッションの数とは、通常はアプリケーションの数になりますが、アプリケーションの構造によっては 1 アプリケーションで複数のセッションを使用することもあります。
セントラルからローカルの実行状況を監視するタイマの間隔を設定します。この設定はセントラル側でのみ有効です。
設定は web.config ファイルの system.web/appSettings セクションに記述します。次の設定例の、青太字の部分が生存監視タイマ間隔の設定を表す値になっています。
<add key="WatchAliveInterval" value="0" />
この設定値の単位は「分」です。
ローカルピースからは、この間隔ごとに生存確認信号が送出されます。セントラルピースでは、この設定値に 5 分を加算した間隔ごとにローカルからの通信状況をチェックし、最新の着信時刻が前回チェックした時刻以前であれば (つまり前回チェック後に一度も着信が無ければ) 、ローカルからの通信が途絶えているものと判断します。
なお、設定値を "0" にすると、生存監視は行われません。
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