2004 年 1 月 20 日   
アプリテック株式会社  


アプリテック、
.NET 対応の開発支援ソフトウェア 「MANDALA.net V7」 を新発売

― 基幹系業務プログラム開発の生産性向上に貢献!―


 アプリテック株式会社は、Visual Basic (マイクロソフト社) による業務アプリケーション開発のためのフレームワークおよび開発支援ツール 「MANDALA (マンダラ) シリーズ」 の .NET 対応製品 「MANDALA.net (マンダラ・ドットネット) V7」 の発売を 2 月 4 日から開始いたします。

 なお、「MANDALA.net V7」 のベータ版は、すでに昨年の11月から一部ソフト開発会社および一部パッケージベンダにおける実際の開発業務に使われ、これまでになされた数百の画面プログラムの開発・テストで問題なく動作することが確認されております。

 「MANDALA.net V7」 の提供価格は、1ライセンスあたり 300,000 円 (税別) です (2004 年 6 月末まではキャンペーン価格:195,000 円)。別売りの実動フレームワークは、1 ライセンスあたり 30,000 円 (税別) です (2004 年 6 月末まではキャンペーン価格 18,000 円)。なお、 ボリュームディスカウントなど各種割引制度も用意しております。
 発売後 3 年間で、「MANDALA.net V7」 開発支援ツール 600 本、実動フレームワーク 30,000 本の売上を目標としています。





■ 基幹系業務プログラム開発を強力にサポート

 VB.NET 対応の 「MANDALA.net V7」 は、Visual Basic 6.0 対応の 「MANDALA V6」 の後継製品として、主に基幹系業務プログラム開発を支援するものであり、フレームワーク※1コード合成ツールから構成されています。基幹系業務プログラムの操作や処理の流れに沿ったフックメソッドの呼出し制御や動作モードの管理、HTTP プロトコルによる通信制御などは実動フレームワークが司るため、開発者はこういった制御に関するプログラムを記述する必要がなく、ビジネスロジックに専念することができます。「MANDALA.net V7」 を用いると、開発者の主な作業は、項目対応ビジネスロジック部品と画面レイアウトの二つの開発だけで済むことになり、後は 「MANDALA.net」 に指示を与えるだけで、ビジネスロジックと画面とフレームワークの三つが結び付けられて完全な業務プログラムが完成します (パンフレット (pdf) を参照ください)。

※1 フレームワーク: 汎用を目指すのではなく、ある種類のアプリケーションプログラムを対象にし、それに集中して深くサポートするソフトウェアです。たとえば 「MANDALA.net V7」 の実動フレームワークは、 基幹系業務プログラムと ERP パッケージに的を絞った支援策の塊です。別の観点からは、フレームワークとは、サブルーチンなどと双対をなすものであり、アプリケーションの処理の流れに着目して、いわば共通メインルーチンの役割を果たすものだといえます。そして、アプリケーション固有のビジネスロジックは、フレームワークから呼び出されるオブジェクトとして実装されることになります。フレームワークを用いると、すでになされた設計およびプログラムコードを用いることになるので、高い生産性および品質を達成できます。

 ビジネスロジック部分は、すでに実績の項目対応ビジネスロジック部品化技術によって、高い再利用性をもつことになります。したがって、部品がたまればたまるほどさらに生産性が高まります。そして、一部の部品を追加・修正する (カスタマイズ作業) だけで、顧客企業の要求どおりの業務プログラムにすることが実現できています (ウッドランドの 「RRR」、内田洋行の 「スーパーカクテル」、富士通の 「FM MAX」 など、実際に 「MANDALA」 のビジネスロジック部品から構成された ERPパッケージが販売されています)。

 また、「MANDALA.net V7」 で開発した業務プログラムは、マイクロソフト社の .NET プラットフォームの上で動作するので、ネットワークをまたにかけて活躍するプログラムとなり、インターネットやイントラネットなど HTTP プロトコルで通信しあう Web 対応のプログラムになります。一般のブラウザベースの Web では実現しにくかった、いわば 「リッチ UI (ユーザインタフェース) 対応 Web システム」 を構築できます。

 なお、「MANDALA シリーズ」 の製品は、開発支援ツール 1,200 本、フレームワーク (ランタイム) 55,000 本の販売実績を持ち、小規模開発から、大手の保険会社、信販会社、自動車会社の大規模開発のメインツールとして使われるなど、様々な基幹系業務プログラムの開発および上述のような ERP パッケージの開発に活用されています。



■「MANDALA.net」 の新たな特徴

 「MANDALA.net V7」 は、「MANDALA V6」 に比べ、次の点が新たな特徴としてあげられます。

 (1) ビジネスロジック部品に関する差分プログラミング」 による、生産性のさらなる向上
 (2) ツーピーススタイル」 による、様々なシステム構成への対応
 (3) フレームワーク部分の dll 化」 による、業務プログラムサイズおよび転送データ量の低減

(1) 「ビジネスロジック部品に関する差分プログラミング」 による、生産性のさらなる向上:

 「MANDALA.net V7」 では、新たに 「ビジネスロジック部品に関する差分プログラミング」 をサポートすることにより、生産性を究極的といえるほどに高めました。項目対応ビジネスロジック部品のそれぞれを (オブジェクト指向の) クラスという形態にし、この親クラスを設けることによって、ビジネスロジック部品を記述するときに、親クラスとの差分だけをプログラミングするだけでよいようにしました。

 従来の 「MANDALA V6」 がもつ次の二つの特徴とこの (1) の新たな特徴とによって、 業務プログラム開発のために必要なプログラム記述量は、ほぼ極限まで少なくでき、生産性を最大にできます。

 (a) フレームワークとの差分だけを項目対応ビジネスロジック部品として記述
 (b) 項目対応ビジネスロジック部品の再利用

 なぜなら、(a) の特徴によって開発者の主な作業は、ビジネスロジック画面レイアウトの二つの開発だけとなり、このうち画面レイアウトはロジックを含まないものなので、Visual Studio .NET (マイクロソフト社製の統合開発環境) のデザイナで比較的簡単に (WYSIWYG に) 作成できます。問題は、ビジネスロジックですが、そもそも (a) の特徴によって各業種・業務・企業ごとに異なるビジネスロジックを記述するだけでよい上、この (1) の新たな特徴によって親クラスとの差分だけのプログラミングで済むようになり、かつ (b) の特徴によってそれぞれのビジネスロジック部品の再利用が促進されるからです。正に、究極の生産性向上策を装備した開発支援システムだといえます。


(2) 「ツーピーススタイル」 による、様々なシステム構成への対応:

 「MANDALA V6」 は、業務プログラム部分が一つの塊となるワンピーススタイル (プレゼンテーション層とビジネスロジック層が一体化した形態) だけをサポートしていました。
 「MANDALA.net V7」 は、ワンピーススタイルに加えて、ツーピーススタイルにも対応しました。従来のワンピーススタイルは一つの塊でしたが、ツーピーススタイルでは業務プログラムがローカルピースとセントラルピースの二つから構成されることになります。このために、インターネットやイントラネットを始めとする様々なシステムを構築する際に、自由度が広がり、より適切なシステム構成を選択することができるようになりました。

 従来のワンピーススタイルでは、次のシステムを構築することができました。
  ・ 「スタンドアローンのシステム」
  ・ 「ローカルシステムとデータベースサーバとを組み合わせた2階層システム」
  ・ 「サーバ側に MetaFrame または WTS など用いた2階層システム」
  ・ 「上記のシステムとデータベースサーバとを組み合わせた3階層システム」

 これらに加えて、新たなツーピーススタイルを採用することにより、次のようなシステムも構築できるようになりました。
  ・ 「ローカルシステムとビジネスロジックサーバからなる2階層システム」
  ・ 「上記のシステムとデータベースサーバとを組み合わせた3階層システム」

 なお、ローカルピースとセントラルピースの間の通信は、HTTP プロトコルによって行なわれます。これは、.NET の Remoting 機構を用いて 「MANDALA.net V7」 がサポートしているため、こうした部分の開発は不要です。つまり Web 対応の業務アプリケーションが簡単に構築できる支援システムになりました。


(3) 「フレームワーク部分の dll 化」 による、業務プログラムサイズおよび転送データ量の低減:

 「MANDALA V6」 においては、業務プログラムの操作性にかかわる部分など (フレームワーク部分) を主にコード生成で実現し、業務プログラムの中に含めていました。このために業務プログラムの exe サイズは数百キロバイトほどになることが普通であり、ときには 1 メガバイトを超えることもありました。
 「MANDALA.net V7」 においては、 フレームワーク部分を独立した dll ※2 にして、業務プログラムの中には含めない方式に変更しました。この効果で業務プログラムの exe サイズを従来の 1/2 から 1/3 にすることができ、これを圧縮するとさらに 1/2 から 1/3 になります。これらの結果、圧縮した exe サイズは、百キロバイト以下になるのが普通であり、Web でやり取りする通常の HTML 文書や画像と同等のサイズにすることができました。
 この成果から、ブロードバンド環境の普及にともない、サーバに保管した業務プログラムをローカル側のパソコンにダウンロードすることによってプログラムを配布 (ディプロイ) できる時代が来たといえます。

 ちなみに、「MANDALA.net V7」 によって開発した業務プログラムは、毎回ダウンロードでも問題のないサイズにできましたが、ローカル側のパソコンにキャッシュされるので、毎回ダウンロードする必要はありません。これとは対照的に、ASP とか JSP とか呼ばれるブラウザベースの Web システムでは、キャッシュがきかないために毎回ダウンロードしなければなりません。しかも、データだけでなくその画面フォーマットまでも含んだ HTML文書という冗長な情報をダウンロードしているのが現状です。

 一般にブラウザベースの Web システムでは、キビキビした応答性でないことが多いので、すべての Web システムとはそういうものだと誤解されています。しかし、「MANDALA.net V7」 によって開発した業務プログラムは、画面に表示されるデータの変更部分だけをその都度転送する方式なので、高い応答性が実現できます。これは、リッチでレスポンシブなユーザインタフェースに対応し、キボードによる高速なインプットも可能な Web システムという新たなジャンル (リッチ UI 対応 Web) を切り開くものです。

※2 dll (Dynamic Link Library): .NET プラットフォーム上で動作するプログラムの形態には、Windows アプリケーション、コンソールアプリケーション、クラスライブラリの3種類がありますが、このうちのクラスライブラリのこと。プログラムの実行時に動的に (Dynamic) ロードされて、呼出し元のプログラムとの結合 (Link) がなされて利用される共用ソフトウェア (Library)。


掲載ありがとうございます

◇ キーマンズネット
アプリテック、.NET対応の開発支援ソフトウエア 「MANDALA.net V7」 を発売

http://www.keyman.or.jp/  に入会して、「アプリテック」 または 「MANDALA.net」 というキーで検索してください。

◇ Enterprise Watch
アプリテック、.NET対応の業務アプリケーション開発ツールを発売

http://enterprise.watch.impress.co.jp/cda/software/2004/01/20/1124.html

◇ Venture Now
アプリテック、.NET対応の開発支援ソフトウエア 「MANDALA.net V7」 を新発売

http://www.venturenow.tv/venturenews/vn20040120-08h.html


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ここに掲載の社名、製品名には、各社の商標または登録商標があります。



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