コードアシスト 入門コース 第 3 章 | 前の章 次の章 |
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本章での作業
前章で生成した AppliFrame プロジェクトを、Uriage ソリューションに追加する。
Uriage プロジェクトから AppliFrame プロジェクトへの参照を設定する。
コード合成ツールで Uriage プロジェクトを組み立てる。
できあがったプロジェクトを実行して確認する。
本章では、アプリフレームとアプリケーションを組み合わせてコード合成を行い、とりあえず開発途中のアプリケーションを実行させてみます。ビジネスロジック部品がまだまったく組み込まれていませんが、それなりに動作することでしょう。
Visual Studio 2008 によって、C:\Sample\Lesson1 フォルダにあるソリューション Uriage.sln を開いてください。すでに見たとおり、このソリューションには Uriage.vbproj (VB の場合) または Uriage.csproj (C# の場合) だけが含まれています。
このソリューションに、前章で生成したアプリフレームを追加します。アプリフレームはプロジェクトとしてまとめられていますので、ソリューションに対して既存のプロジェクトを追加する作業を行うことになります。
アプリフレームのプロジェクトは、アプリフレーム生成ツールの 生成場所 欄で指定したフォルダの中にさらに作成されたサブフォルダに置かれます。このサブフォルダは必ず AppliFrame という固定の名前になります。プロジェクトファイルは、この AppliFrame フォルダの直下にあります。エクスプローラなどで下記のフォルダを開き、確認してみてください。
C:\Sample\Lesson1\AppliFrame
(C:\Sample 以外の場所を使用している場合、適宜読みかえてください)
このフォルダに、次の 3 つのプロジェクトファイルを見つけることができます。
これらのプロジェクトファイルのうち、この入門コースではワンピース用のアプリフレームプロジェクトである AppliFrame.vbproj (VB の場合) または AppliFrame.csproj (C# の場合) を使用します。以下にアプリフレームプロジェクトを Uriage ソリューションに追加する手順を示します。Visual Studio で Uriage ソリューションが開かれている状態で作業してください。
これで Uriage ソリューションには Uriage.vbproj (VB の場合) または Uriage.csproj (C# の場合) 、AppliFrame.vbproj (VB の場合) または AppliFrame.csproj (C# の場合) の 2 プロジェクトが含まれることになります。
ソリューションエクスプローラを表示して、プロジェクト AppliFrame にフォーカスを当てて中身を展開します。 すると、下の図のように、AppliFrame の直下のフォルダ Data, src, Super (および Super 配下のフォルダ Data, Forms, Misc) に数多くのクラスモジュール群が組み込まれていることが確認できます。 なお、AppliFrame の直下のフォルダ Data のクラスモジュール群は、データベースの各テーブル (自動採番マスタ, 従業員マスタ, 商品マスタ, 税率マスタ, 得意先マスタ, 売上伝票, 売上明細) に対応するものです。
VB の場合の図 |
C# の場合の図 |
上図のクラスモジュール群のうち、AppliFrame の直下のフォルダ Data の中のモジュール群は生成されたものであり、フォルダ Super (Super 配下のフォルダ Data, Forms, Misc を含む) および src 配下のモジュール群は以下のアプリフレーム用モデルフォルダからコピーされたものです。
VB の場合
(MANDALA.net をインストールしたフォルダ)\AppliFrameModel\AppliFrameModelVb
(たとえば C:\Mandala9\AppliFrameModel\AppliFrameModelVb)
C# の場合
(MANDALA.net をインストールしたフォルダ)\AppliFrameModel\AppliFrameModelCs
(たとえば C:\Mandala9\AppliFrameModel\AppliFrameModelCs)
フォルダ AppliFrameModel の配下には、アプリフレームを構築する各種のモデルコードが格納されていて、コードアシストはこれを基にしてアプリフレームの生成を行います。
アプリフレームを機能させるためには Visual Studio や MANDALA.net にアプリフレームを認識させる必要があります。このために、個別アプリケーションからアプリフレームへの参照設定を行います。
Visual Studio のソリューションエクスプローラで Uriage プロジェクトをクリックしてこれを選択状態にします。この状態で Visual Studio のメニュー プロジェクト(P) から 参照の追加(R)... をクリックすると「参照の追加」というダイアログボックスが表示されます。(表示までに十数秒を要する場合があります)
「参照の追加」ダイアログボックス
ダイアログボックスの上部にタブが並んでいますので、この中から「プロジェクト」というタブをクリックします。すると中央に表示されているリストに AppliFrame プロジェクトが表示されています。参照を設定するためにこの AppliFrame プロジェクトをクリックして選択状態にし、 OK ボタンをクリックします。これでダイアログボックスは閉じられ、参照設定が追加されます。
ソリューションエクスプローラのウィンドウで、Uriage プロジェクトの参照設定ノードを開いて確認してみてください。参照のなかに AppliFrame というノードがあれば設定は正しく行われています。VB の場合、ソリューションエクスプローラに参照設定ノードが表示されていないことがあります。この場合、Visual Studio のメニュー プロジェクト(P) から すべてのファイルを表示(O) をクリックすることで表示されるようになります。
VB の場合の図 |
C# の場合の図 |
MANDALA.net コード合成ツールを起動してプロジェクト Uriage を指定し、その中身を解析させてください。 なお、通常は解析が済んだ後には、コード合成ツールに各種の設定情報をインプットして総括表を作成することが必要ですが、この入門コースでは前もって総括表ファイルが用意されているので、コード合成ツールに何も入力する必要がありません。
ここでは、ビジネスロジック部品生成を行うための準備作業として、空のコード合成のみを行います。コード合成の ボタンをクリックするか、F12 キーを押下してください。コード合成処理が行われて、途中で以下のメッセージボックスが表示されることでしょう。
まだビジネスロジック部品が組み込まれていないために、MANDALA.net コード合成ツールが不足していることを指摘しているのです。現段階ではすぐ対処ができないので、はい(Y) をクリックして以後のメッセージをスキップします。また、この他に以下のようなメッセージボックスが表示される場合があります。
これは、MANDALA.net コード合成ツールがプロジェクトに変更を加えたことを通知するメッセージです。これに関しても、はい(Y) をクリックします。そして、コード合成処理が終了すると ログファイル (MANDALA.log) を表示したメモ帳が表示されますが、この段階では特に内容を吟味する必要もありませんから閉じてしまってください。
Visual Studio でプロジェクト Uriage を開いたままの状態でコード合成を行うと、Visual Studio から外部で更新されたファイルを再度読み込むかどうかを確認するダイアログボックスが表示される場合があります。そのときには、コード合成ツールの出力結果を反映するため、これらにはすべて再度読み込むよう指示してください。
ここで Visual Studio を用いて、コード合成処理を終えたアプリケーションを実行させてみましょう。このアプリケーションはビジネスロジックをまったく持っておらず、フレームワークの働きだけで動作します。いわば、ビジネスロジックがまだ「空欄」のままの「画面だけ」のプログラムです。
このため、インプットされたデータに関する処理は一切行われずに、単にインプット可能な項目に許可された文字種の入力ができるだけです (これらの設定は総括表ファイルになされています)。
MANDALA.net を使用したアプリケーション開発においては、この後にビジネスロジックが一杯詰まったフックメソッドを記述し、プロジェクトに組み込んでコード合成処理を行うというサイクルでアプリケーションを完成させていきます。 これはもちろん従来型のアプリケーション開発よりも格段に生産性が高いのですが、コードアシストシステムを導入することによってこのサイクルをさらに短縮し、ごく簡単なものであればほとんど手間をかけずにアプリケーションを完成させることができます。
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